年俸制でも残業代は必要!
年俸制には残業代は原則含まれません。よって残業をさせれば残業代を支払わなければなりません。
年俸制でも残業代は支払わなければならない!
「年俸制は時間でなく年で給与額を決定するから残業代は不要」と考える経営者が結構います。その理屈から言うと「日給制」「週休制」「月給制」でも残業代は不要と言うことになります。しかし、実際はいずれも残業すれば残業代を支払わなければなりません。「年俸制」とて例外ではありません。
年俸制での残業代計算
年俸制での残業代計算は以下の通りおこないます。
(1日の所定労働時間8時間、月平均21日稼働とします)
(年俸額−賞与分支給額)÷12 これが給与月額 給与月額÷21÷8 が時給換算額 これに1.25を掛けた額が残業単価となります。
例として年俸600万円 賞与無しの場合で残業を月平均40時間していた場合は
600万÷12÷21÷8×1.25=3720円 これが時給単価 賃金債権の時効は2年(24ヶ月)なので、
3720×40×24=約357万円 裁判となればこの額に加えさらに遅延利息を加えた金額の支給命令が出る可能性大です
年俸制に対する対策
では既に年俸制で給与を支給している社員に対しては、どう対策を講じればよいでしょうか?
(年俸額−賞与分支給額)÷12で計算した給与月額を基本給部分と残業代部分に分割して明記する必要が有ります。
月残業時間の最大(または平均を)α、給与月額のうち残業代部分をεとして上記年俸額で計算すると
{(600万÷12)-ε}÷21÷8×1.25×α=ε
この式からεを解けば、残業時間部分の給与が求められます
外資系など高額年俸の場合は例外あり
モルガン・スタンレー(割増賃金)事件で東京地裁判決(平成17.10.19)は年俸制社員の残業代請求を棄却しました。
でもこれは例外中の例外です。
この社員には基本年俸2200万円+業績賞与が支給されていました。
裁判所としてもここまで高額報酬であれば法律の保護は必要なしと考えたのでしょうか?
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